こんにちは、でんがく博士です。
普段カーナビやスマホのマップ、ゲームでGPSが使われていることをご存知の方も多いと思います。
そのGPSについて調べる中で「GNSS」という言葉が出てくると思います。本記事では、「GPS」と「GNSS」の違いは何なのか?について解説します。
【この記事で分かること】
- GPSとは?
- GNSSとは?GPSとの違い
- 各国のGNSS事情
【GPSとは?】
GPSは「Global Positioning System」の略で、アメリカが開発・運用している衛星測位システムの名称です。元々は軍事利用を目的としてアメリカで1973年から開発が始まったものですが、その便利さから、平成5年(1993年)に民間利用が開放されて技術が普及しました。要するに「アメリカの衛星システム」です。
思ったより最近の技術だと思う方もいるんじゃないでしょうか。平成生まれのでんがく博士としては、昭和のクルマ旅はカーナビが使えなくて大変だなあと思ってしまいます…!
【GNSSとは?GPSとの違い】
GNSSは「Global Navigation Satellite System(全地球航法衛星システム)」です。各国の人工衛星を用いた測位システムです。
世界各国(アメリカ、ロシア、EU、中国)が保有する、全地球上で利用可能な衛星測位システムを「GNSS」と呼びます。
要するに、GPSとGNSSの違いは「アメリカのシステム」か「世界のシステム」かの違いです。
【各国のGNSS事情】
GNSSは世界各国の衛星測位システムから構成されると紹介しました。ここでは、各国の衛星の種類をまとめました。
一般的に、GNSSという言葉を指す場合には、上記の全地域で利用可能なシステムに加え、特定の地域で利用可能なシステム(RNSS(Regional Navigation Satellite System))や測位衛星の誤差補正情報や不具合情報を提供するシステム(SBAS(Satellite-Based Augmentation System))も含めてGNSSと呼ぶことがあります。ここでは、それら、GNSS、RNSS、SBASについてまとめました。
1. GNSS
GNSSは以下の衛星システムから構成されます。
①GPS/アメリカ
②GLONASS/ロシア
③Galileo/EU
④Beidou/中国
2. RNSS
RNSSは以下の衛星システムから構成されます。日本のQZSSもRNSSの分類です。
①QZSS/日本
②NAVIC/インド
3. SBAS
SBASは以下の衛星システムから構成されます。
①WAAS/アメリカ
②EGNOS/EU
③MSAS/日本
④GAGAN
【まとめ】
- GNSSとは、世界各国が開発・運用する全地球上で使用可能な衛星航法システムの総称。
- GPSとは、アメリカが開発・運用する人工衛星を用いた航法システム。GPSはGNSSの一部。
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